エクセル初心者
エクセルの開発タブがメニューバーにないときは、どうやって表示させればいいの?
開発タブを表示するためには、リボンのユーザー設定を変更する必要があるんだ。
Dr.オフィス
チェックボックスの作成や設定した条件から最適解が簡単に計算できるソルバーの機能は、開発タブから操作を行います。
ただし、初期設定のままエクセルを使用している場合は開発タブが表示されていないため、これらの機能を使うための準備としてメニューバーの設定を変更する必要があります。
- エクセルのオプション画面を開く
- リボンのユーザー設定を選択
- リボンのユーザー設定を「メインタブ」に変更する
- 「開発」にチェックを入れてOKをクリックする
マイクロソフトオフィススペシャリストマスターの資格を持つ私が、エクセルの開発タブを表示させる方法と開発タブでできることをわかりやすく解説していくよ。
Dr.オフィス
この記事では、開発タブを表示させる方法と開発タブを使ってできることをわかりやすく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
※本記事は『OS:Windows11』画像は『Excelのバージョン:Microsoft365』を使用しています。
目次
エクセルの開発タブを表示させる方法
エクセルの初期設定では、開発タブは表示されないように設定されています。
開発タブの中にある機能を利用するために、はじめに開発タブを表示されるようにリボンの設定を変更しましょう。
エクセル初心者
開発タブの出し方をわかりやすく教えてほしいな。
エクセルの開発タブは以下の3つの方法で表示させることができます。
- メニューバーの中の「ファイル」から開発タブから設定する
- メニューバーのタブからショートカットメニューを使ってリボンのユーザー設定を表示する
- エクセルのオプション画面を表示するショートカットキーを使って、リボンのユーザー設定を表示する
今回は、この中から操作がわかりやすい「ファイルから開発タブを表示させる方法」と「リボンのユーザー設定を表示させる方法」の2つの手順を紹介します。
どちらの方法を使っても最終的に同じ画面になるので、覚えやすいほうで操作してみてください。
メニューバーの「ファイル」から開発タブを表示させる
ファイルを使って開発タブを操作する手順を解説していきます。
- STEP
ファイルを選択
メニューバーにある「ファイル」を選択します。
- STEP
エクセルのオプション画面を開く
その他を選択して「オプション」をクリックします。
- STEP
リボンのユーザー設定を変更する
- 「リボンのユーザー設定」を選択
- リボンのユーザー設定の下向き矢印をクリック
- 「メインタブ」を選択
- 「開発」にチェックを入れる
- 「OK」をクリック
- STEP
開発タブが表示された
開発タブを表示することができました。
メニューバーのタブを使って開発タブを表示させる
- STEP
メニューバーの任意のタブを右クリックする
- メニューバーの任意のタブの上で右クリックする
- リボンのユーザー設定を選択
右クリックをする位置がずれてしまうと「リボンのユーザー設定」のショートカットメニューがうまく表示されないことがあります。
右クリックはタブの文字の上で行いましょう。
- STEP
開発タブにチェックを入れる
エクセルのオプションの「リボンのユーザー設定」が選択された状態の画面が開きます。
- リボンのユーザー設定が選択されていることを確認
- メインタブになっていないときは下向き矢印をクリックする
- メインタブを選択
- 「開発」にチェックを入れる
- OKを選択
- STEP
開発タブが表示された
開発タブを表示することができました。
エクセルの開発タブでできること
エクセル初心者
開発タブって使ったことがなかったんだけど何ができるの?
開発タブでできることはいろいろあるんだけど、覚えておくと便利な機能をいくつか紹介するね。
Dr.オフィス
チェックボックスの作成
開発タブを表示させると、資料作りに便利なチェックボックスの作成ができるようになります。
エクセル初心者
チェックボックスって何?
例えば、このようなToDoリストにレ点を入れられるようにしておくと、作業前のものと作業が完了したものが一目で把握できるので便利ですよね。
クリックをするとレ点が入る四角の部分がチェックボックスです。
チェックボックスを作成したいときは、開発タブの挿入にあるチェックボックスを使用します。
チェックボックスの作成方法は、≫エクセル【チェックボックス】を徹底解説!作成・削除・連動などを紹介!で詳しく解説していますのでこちらの記事を参考にしてみてください。
スピンボタンの作成
チェックボックスのほかに覚えておくと便利なのがスピンボタンです。
エクセル初心者
スピンボタンってどういうもの?
スピンボタンとは、上向き矢印と下向き矢印が一緒になっている画像のようなボタンのことです。
スピンボタンの上向き矢印を1回クリックすると数字が増え、下向き矢印をクリックすると数字が小さくなります。
スピンボタンの作成方法は、こちら≫【スピンボタンの挿入】エクセルの便利な機能を紹介で詳しく解説しています。
また、≫ずっと使える!!エクセルでカレンダーを作成する方法【応用まで徹底解説】では、スピンボタンを活用した万年カレンダーの作り方を紹介していますので、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
アドインの追加
アドインを追加したいときも開発タブを使用します。
エクセル初心者
アドインって何?
アドインとは、エクセルの標準機能に追加できる拡張機能です。
エクセルで「見栄えの良い書類が簡単に作れたらいいな」、「作業効率をアップさせたいな」と感じたことはありませんか?
このような悩みは、エクセルにアドインを追加することで解決できるかもしれません。
エクセルの標準機能に加えてアドインの機能も使えるようになるので、覚えておくと便利な機能の1つです。
エクセル初心者
アドインを追加すると具体的にはどんなことができるようになるの?
エクセルで使えるアドインはたくさん種類があるんだけど、その中の1つの「People Graph」というアドインを紹介するね。
Dr.オフィス
このような文字と数字だけのデータの場合、入力されているデータを確認して内容を理解する必要がありますね。
さきほどのデータを「People Graph」というアドインを活用して、アンケート結果をグラフ化したものがこちらの画像です。
データが視覚で判断できるようになり、文字だけよりもわかりやすくなりましたね。
エクセルのアドインにはいくつか種類があり、設定を変更するだけで使用できるものとアドインの追加が必要になるものがあります。
設定を変更するだけで使用できるアドインの例 | 追加が必要になるアドインの例 |
---|---|
ソルバーアドイン | People Graph |
Microsoft Power Pivot for Excel | カレンダーから日付入力 |
追加が必要なアドインには、「すべて無料で使えるもの」、「一部有償となるもの」、「個人アカウントでは追加できないもの」などがあります。
使用したいアドインの内容を確認したうえで追加するようにしましょう。
覚えておくと便利なエクセルのアドインやソルバーの使い方は、≫エクセルのアドインって何?追加の方法や使い方をわかりやすく解説!【初心者必見】や≫エクセルのソルバーの使い方を初心者向けにわかりやすく徹底解説!で詳しく解説していますのでこちらの記事もぜひご覧ください。
マクロの作成と実行
エクセル初心者
マクロって言葉は聞いたことがあるんだけど、どういうときに使うものなの?
マクロという言葉は聞いたことはあっても「どういうものなのかはわからない」、「なんだか難しそう」というイメージがある人も多いのではないでしょうか。
実は、マクロの作成自体はそれほど難しいものではありません。
ただし、作成したマクロを修正したいときは「VBA」というプログラミング言語の知識が必要になるため、ここでは簡単に解説します。
マクロの作成
マクロの作成は、「普段よく行う操作を記憶させる」ために行う操作です。
マクロの記録の開始を押したあとに操作をすると操作の記録が始まり、記録終了で停止させることができるんだ。
「録画」をイメージしてみるとわかりやすいよ。
Dr.オフィス
数字が入力されているデータ使って、「データを昇順に並び替える」というマクロを作成する手順を解説していきます。
- STEP
手順をマクロ化したいデータを開く
マクロ化したいデータが入力されているエクセルシートを開きます。
- STEP
マクロの記録を選択
開発タブにある「マクロの記録」をクリックしましょう。
- STEP
マクロの記録のダイアログボックスに必要な項目を入力
- マクロ名:「どんな手順を記録させたのかがわかる名称」を入力
- ショートカットキー:「マクロをショートカットキーで実行させたい場合は、割り当てたいキー」を入力(省略可)
- マクロの保存先:「作業中のブック」にする
- 説明:「どんな手順のマクロなのかがわかる内容」を入力(省略可)
- OKをクリック
- STEP
マクロ化したい操作を行う
STEP4では、実際にマクロ化させたい操作を行います。
<操作例>
ホームタブ→A列を選択→並び替えとフィルター→昇順
ここで操作した手順がそのまま記録されるので、間違えないように慎重に操作を行いましょう。
- STEP
記録を終了する
操作が完了したら、記録終了をクリックします。
これで、データを昇順に並び替えるためのマクロの作成は完了です。
マクロの実行
作成したマクロを使用したいときは、マクロの実行を行います。
さきほど作成した「並び替え」のマクロを使って、マクロを実行する手順を解説していきます。
- STEP
A列を選択
A列を選択します。
- STEP
マクロを選択
マクロをクリックします。
- STEP
マクロを実行する
- A列が選択されていることを確認
- 使用したいマクロ名を選択
- 実行を選択
- STEP
データを昇順に並び替えることができた
作成したマクロを使って、別のデータを昇順に並び替えることができました。
マクロを挿入したデータは、「Excelマクロ有効ブック(xlsm)」で保存する必要があります。
通常のエクセルブック(xlsx)で保存してしまうと、マクロを使った操作が解除された状態で保存されてしまうので注意してください。
開発タブを使うときの注意点
開発タブでは、チェックボックスなどのフォームコントロールの挿入やアドインの追加と設定の変更、マクロに関する操作を行うことができます。
開発タブには便利な機能がありますが、使用する際には注意も必要です。
エクセル初心者
どんな注意が必要なの?
開発タブで使える機能別に注意点を解説していくよ。
Dr.オフィス
フォームコントロール・ActiveXコントロールに関する注意点
チェックボックスを作成したい場合、挿入を選択すると「フォームコントロール」と「ActiveXコントロール」の2種類が表示されます。
エクセル初心者
「フォームコントロール」と「ActiveXコントロール」って何が違うの?
フォームコントロールは「VBAの知識がない人でも操作は可能だけどカスタマイズができない」、ActiveXコントロールは「カスタマイズはできるけどVBAの知識が必要になるケースもある」などの違いがあるんだ。
Dr.オフィス
チェックボックスを作成する場合は「フォームコントロール」を使っても「ActiveXコントロール」を使っても作成することができますが、この2つには以下のような違いがあります。
- フォームコントロールを使ってチェックボックスを作成するとデータを軽くすることができるが、フォントサイズは変更することができない
- ActiveXコントロールを使ってチェックボックスを作成すれば文字サイズを変更することができるが、データが重くなり、エクセルの動きが悪くなってしまうことがある
フォームコントロール・ActiveXコントロールは、それぞれにメリットとデメリットがあります。
このような違いがあることを理解したうえで、使い分けましょう。
フォームコントロール・ActiveXコントロールの違いは、こちら≫エクセル【チェックボックス】を徹底解説!作成・削除・連動などを紹介!の記事を参考にしてみてください。
アドインに関する注意点
アドインは、「こんな機能があったらいいのに」という機能をエクセルに追加できる便利なツールです。
エクセルのアドインは無料で使えるものも多く、アドインを活用することで作業効率の向上も期待できます。
エクセル初心者
アドインは無料で使えるものも多くて便利な機能なのに、何に注意しなければいけないの?
アドインを有効化することでエクセルの動作が重くなってしまったり、正常に動作しなくなってしまうことがあるんだ。
Dr.オフィス
動作の問題だけではなく、費用が発生するアドインもあります。
会社で利用しているパソコンにアドインを追加したいときは、追加する前に必ず管理者に確認を取るようにしてください。
マクロに関する注意点
使用頻度の高い操作をマクロ化することで作業効率があがるとされてきましたが、最近はマクロは使わないほうが良いと言われるようになってきたことをご存じですか?
マクロが推奨されなくなってきたのは、以下のような理由があるからなんだ。
Dr.オフィス
- マクロウイルスに感染する可能性がある
- 業務が属人化しやすい
- IT分野の進化の速度が早くなっている
マクロウイルスは、マクロを有効にしていることで感染します。
エクセル初心者
マクロを有効にしてしまうと、マクロウイルスに感染するリスクが上がるから注意も必要なんだね。
マクロは便利な反面、ウイルスに感染リスクもあるということを覚えておこう。
Dr.オフィス
使用頻度の高い操作をマクロ化しておくと操作手順を簡素化できるというメリットはありますが、VBAの知識が必要になるケースもあることから業務が属人化しやすいと言われています。
エクセル初心者
そういえば、業務の属人化を解消していこうという動きがあるという話を聞いたことがあるわ。
エクセルの操作をマクロ化すると、「業務の引き継ぎに時間がかかってしまうことがある」ということを覚えておきましょう。
また、近年ではIT分野の進化の速度が早くなっており、バージョンが変わるとエクセルの画面が大幅に変更されるケースがありますね。
エクセルのバージョンが変わると、作成したマクロが使用できなくなってしまうこともあるので注意してください。
エクセルの開発タブに関するQ&A
Q
エクセルで開発タブを表示させる方法は?
A
エクセルの開発タブは、リボンのユーザー設定を変更すると表示することができます。
詳しい手順は、≫エクセルの開発タブを表示させる方法で解説しています。
Q
エクセルの開発タブって何ができるの?
A
エクセルの開発タブでは、チェックボックスなどのフォームコントロールの挿入やアドインの追加と設定の変更、マクロに関する操作を行うことができます。
詳しくは、≫エクセルの開発タブでできることを参考にしてみてください。
Q
マクロがダメと言われている理由は?
A
マクロが推奨されなくなった背景には、「マクロウイルスに感染するリスクが高まる」、「業務が属人化しやすい」、「IT分野の進化の速度が早い」といったことが挙げられます。
詳しい解説は、≫マクロに関する注意点をご覧ください。
エクセルで開発タブを表示して便利な機能を使いこなそう!
エクセルの開発タブには、覚えておくと便利な機能がたくさんあります。
開発タブの挿入には、「チェックボックス」、「スピンボタン」、「リストボックス」、「オプションボタン」などが作成できる機能があるので、使い方を覚えておくと便利です。
また、アドインにはソルバーアドインのように複雑な計算が簡単になる機能などもあるのでぜひ活用してみてください。
最後にエクセルで開発タブを表示する手順をおさらいしておきましょう。
- エクセルのオプション画面を開く
- リボンのユーザー設定を選択
- リボンのユーザー設定を「メインタブ」に変更する
- 「開発」にチェックを入れてOKをクリックする
今回は、「開発タブがあることを知らなかった」、「開発タブにある機能をほとんど使ったことがない」という人におすすめしたい機能をいくつかご紹介しました。
開発タブを表示する方法を覚えて、便利な機能をぜひ使ってみてください。
≫エクセルでラジオボタンは作れる!作り方や活用方法を徹底解説では、アンケートや申請用紙の作成に便利なラジオボタンの作成方法を紹介しています。
開発タブを利用するとラジオボタンも簡単に作成できるので、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。