
エクセル初心者
エクセルにパスワードをかける方法が知りたい!大事なファイルを他の人に勝手に変更されて困っちゃう・・・。
わかるわかる!変更されたエクセルファイルの修復って本当に大変だよね。パスワードの設定方法はとても簡単だからぜひマスターしよう!

Dr.オフィス
この記事を最後まで読めば、一見難しそうなエクセルのパスワード設定が簡単に覚えられます。
「こんなときはこのパスワードを使う」などシーン別の設定や、パスワードが解除できないなどの困りごとの解決まで幅広く解説します。
パスワードを使いこなすためのポイントを押さえて、エクセルの共有ファイルをトラブルから守りましょう!
- [読み取りパスワード]と[書き込みパスワード]を使い分ける
- パスワードは[名前をつけて保存]の[全般オプション]で設定する
- 設定だけではなくパスワードの変更や解除方法についても覚えておく
エクセル使用歴20年の私が[パスワード]について画像付きで解説するね。パスワードで保護しておけば壊れたファイルを修復する手間がなくなるよ。
Dr.オフィス
エクセルのパスワードはファイルの保存に[全般オプション]のひと手間を加えるだけですぐに設定できます。
実際の操作を7ステップで順番に解説するので、エクセル初心者さんもぜひ画像を見ながら挑戦してください。
※本記事は『OS:Windows11』画像は『Excelのバージョン:MicrosoftOffice2021』を使用しています。
目次
エクセルにかけるパスワードは2種類!保護の目的別に使い分ける
エクセルの共有ファイルで作業していると、いつの間にか入力画面の見た目が変わっていたり数式にエラーが出るようになって困ったことはありませんか?
これらは他の人が使ったときに表や数式などが変更されてしまい、ファイルが壊れてしまったことが原因です。
このようなトラブルを防ぐために、エクセルには[パスワード]でファイルを保護する機能が用意されています。
[パスワード]でロックをかけて閲覧や編集を制限し、ファイルが勝手に変更されることを防ぎましょう。
見られたくないファイルには[読み取りパスワード]がおすすめ
個人情報などの機密情報が含まれるファイルには、[読み取りパスワード]で閲覧制限をかけて保護することを推奨します。
[読み取りパスワード]が設定されたファイルはパスワードを入力しないと開けないので、知らない人は中を見ることができません。
エクセルの勝手な変更を防ぐには[書き込みパスワード]をかける
エクセルでは[数式]を使って別のファイルからデータを参照する場面があります。
例えば上の画像の「取引履歴」ファイルにある数式で参照しているのは、別ファイル「製品一覧」のデータです。
エクセル初心者
あれ?「取引一覧」ファイルの数式でエラーが出ちゃってるよ・・・。参照先の「製品一覧」ファイルのデータが間違って変更されちゃったからだ!
そんなときは「製品一覧」ファイルに[書き込みパスワード]をかけて保護しておけば不用意な変更をふせげるよ!

Dr.オフィス
また[書き込みパスワード]はパスワードを知らない人だけでなく、知っている人からもファイルを保護する嬉しい効果があります。
ファイルを開くたびにパスワードを要求されれば、誰でも慎重に上書きするようになるからです。
すぐできる!エクセルのパスワードのかけ方を7ステップで解説
「パスワードの設定」と聞くといかにも高度なテクニックのように思えますが、実は[名前を付けて保存]の手順にひと手間加えるだけのとても簡単な7ステップです。
[読み取りパスワード]でエクセルファイルに閲覧制限をかける
最初に、エクセルのファイルの[読み取りパスワード]の付け方について解説します。
- STEP
[ファイル]タブをクリック
[ファイル]タブをクリック [ファイル]タブは画面左上にあります。
- STEP
[名前を付けて保存]から保存場所を参照する
[名前を付けて保存]から保存場所を参照する - [名前を付けて保存]をクリック
- [参照]を押す
- STEP
保存場所のフォルダを指定しファイル名を入力する
保存場所のフォルダを指定しファイル名を入力する 通常と同じ手順でフォルダとファイル名を指定します。
- 保存したいフォルダをクリック
- つけたい[ファイル名]を入力
- STEP
[全般オプション]をクリックする
[全般オプション]をクリックする [保存]をクリックする前に[全般オプション]を設定してください。
- [ツール]を押す
- プルダウンから[全般オプション]をクリック
- STEP
[読み取りパスワード]を入力する
[読み取りパスワード]を入力する 二つのうち上にある[読み取りパスワード]だけに好きなパスワードを入力してください。
入力したパスワードは盗み見防止のため「*」で隠されて表示されます。
パスワードは大文字と小文字が区別されるので、入力間違いに注意が必要です。
- [読み取りパスワード]を入力
- [OK]をクリック
あとでファイルを開く時のために、パスワードは必ずメモしておいてね。
Dr.オフィス
- STEP
確認のためもう一度同じパスワードを入力する
確認のためもう一度同じパスワードを入力する - 同じパスワードをもう一度を入力
- [OK]をクリック
- STEP
[保存]をクリックする
[保存]をクリックする 最後に[保存]をクリックすると[読み取りパスワード]つきのファイルが保存されました。
[上書き保存]ではパスワードの設定はできないので、既存のファイルでも[名前を付けて保存]から設定してね!
Dr.オフィス
エクセル[書き込みパスワード]でファイルを上書きから守る
次に、エクセルファイルの[書き込みパスワード]のつけ方について解説します。
- STEP
[ファイル]タブをクリック
[ファイル]タブをクリック [ファイル]タブは画面左上にあります。
- STEP
[名前を付けて保存]から保存場所を参照する
[名前を付けて保存]から保存場所を参照する - [名前を付けて保存]をクリック
- [参照]を押す
- STEP
保存場所のフォルダを指定しファイル名を入力する
保存場所のフォルダを指定しファイル名を入力する 通常とおなじ手順でフォルダとファイル名を指定します。
- 保存したいフォルダをクリック
- つけたい[ファイル名]を入力
- STEP
[全般オプション]をクリックする
[全般オプション]をクリックする [保存]をクリックする前に[全般オプション]を設定してください。
- [ツール]を押す
- プルダウンから[全般オプション]をクリック
- STEP
[書き込みパスワード]を入力する
[書き込みパスワード]を入力する 二つのうち下にある[書き込みパスワード]だけに好きなパスワードを入力してください。
入力したパスワードは盗み見防止のため「*」で隠されて表示されます。
パスワードは大文字と小文字が区別されるので、ここでも入力間違いには十分注意してください。
- [書き込みパスワード]を入力
- [OK]をクリック
パスワードは必ずメモしてね。忘れないで!
Dr.オフィス
- STEP
確認のためもう一度同じパスワードを入力する
確認のためもう一度同じパスワードを入力する - 同じパスワードをもう一度を入力
- [OK]をクリック
- STEP
[保存]をクリックする
[保存]をクリックする 最後に[保存]をクリックすると[書き込みパスワード]つきのファイルが保存されました。
[読み取り][書き込み]パスワードの同時設定でさらに安全に!
[読み取りパスワード]と[書き込みパスワード]を二つ同時にかけることも可能です。
同時に設定するには[全般オプション]のダイアログで[読み取りパスワード]と[書き込みパスワード]の両方にパスワードを入力して[OK]をクリックしてください。
二つのパスワードを両方設定すれば、相手の権限によって保護レベルのグラデーションを持たせることができます。
- ファイルを見せたくない人:[読み取りパスワード][書き込みパスワード]どちらも知らせない
- ファイルの閲覧はOKだが上書きはしてほしくない人:[読み取りパスワード]のみ知らせる
- ファイルの閲覧も上書きもOKな人:[読み取りパスワード][書き込みパスワード]の両方を知らせる
[読み取り]と[書き込み]は全く同じパスワードも設定できるけど、安全面を考えると別々にすることをおすすめするよ!
Dr.オフィス
エクセルのパスワードを変更したいときの手順!定期的に変えよう
パスワードは安全のために定期的に変更することが望ましいと言われています。
変更方法についてもマスターしておき、状況に応じてパスワードを変えましょう。
[読み取りパスワード]を変更したいとき
[読み取りパスワード]を変更したいときは、初回設定時と同じく[名前を付けて保存]から設定します。
- STEP
[ファイル]タブをクリック
[ファイル]タブをクリック [ファイル]タブは画面左上にあります。
- STEP
[名前を付けて保存]から保存場所を参照する
[名前を付けて保存]から保存場所を参照する - [名前を付けて保存]をクリック
- [参照]を押す
- STEP
いま開いているファイルを探してクリックする
いま開いているファイルを探してクリックする - ファイルが入っているフォルダを指定する
- いま開いているファイルをクリック
今回はパスワードを変更して上書きしたいから、いま開いているファイルを選ぶんだね!
Dr.オフィス
- STEP
[全般オプション]をクリックする
[全般オプション]をクリックする 既存のファイルをクリックしたので、[ファイル名]は自動的に入ります。
[保存]をクリックする前に[全般オプション]を設定してください。
- [ファイル名]が自動的に入ったことを確認する
- [ツール]を押す
- プルダウンから[全般オプション]をクリック
- STEP
変更前の[読み取りパスワード]を削除する
- STEP
変更後の[読み取りパスワード]を新たに入力する
変更後の[読み取りパスワード]を新たに入力する 同じ場所に新しい[読み取りパスワード]を入力してください。
入力したパスワードは盗み見防止のため「*」で隠されて表示されます。
- 新しいパスワードを入力
- [OK]をクリック
- STEP
確認のためもう一度同じパスワードを入力する
確認のためもう一度同じパスワードを入力する - もういちど新しいパスワードを入力
- [OK]をクリック
- STEP
[保存]をクリックする
[保存]をクリックする パスワードの変更が終わったら[保存]をクリックします。
- STEP
[はい]をクリックする
[はい]をクリックする 「上書きしますか?」の確認メッセージが出るので[はい]をクリックしてください。
これで新しいパスワードつきでファイルが上書き保存されたね!
Dr.オフィス
[書きこみパスワード]を変更したいとき
[書き込みパスワード]を変更したいときも、初回設定時と同じく[名前を付けて保存]から設定します。
- STEP
[ファイル]タブをクリック
[ファイル]タブをクリック [ファイル]タブは画面左上にあります。
- STEP
[名前を付けて保存]から保存場所を参照する
[名前を付けて保存]から保存場所を参照する - [名前を付けて保存]をクリック
- [参照]を押す
- STEP
いま開いているファイルを探してクリックする
いま開いているファイルを探してクリックする - ファイルが入っているフォルダを指定する
- いま開いているファイルをクリック
今回はパスワードを変更して上書きするので、いま開いているファイルを選んでクリックしてね!
Dr.オフィス
- STEP
[全般オプション]をクリックする
[全般オプション]をクリックする 既存のファイルをクリックしたので、[ファイル名]は自動的に入ります。
[保存]をクリックする前に[全般オプション]を設定してください。
- [ファイル名]が自動的に入ったことを確認する
- [ツール]を押す
- プルダウンから[全般オプション]をクリック
- STEP
変更前の[書き込みパスワード]を削除する
- STEP
変更後の[書き込みパスワード]を新たに入力する
変更後の[書き込みパスワード]を新たに入力する 同じ場所に新しい[書き込みパスワード]を入力してください。
入力したパスワードは盗み見防止のため「*」で隠されて表示されます。
- 新しいパスワードを入力
- [OK]をクリック
- STEP
確認のためもう一度同じパスワードを入力する
確認のためもう一度同じパスワードを入力する - もういちど新しいパスワードを入力
- [OK]をクリック
- STEP
[保存]をクリックする
[保存]をクリックする パスワードの変更が終わったら[保存]をクリックします。
- STEP
[はい]をクリックする
[はい]をクリックする 「上書きしますか?」の確認メッセージが出るので[はい]をクリックしてください。
これで新しいパスワードつきでファイルが上書き保存されました。
パスワードを解除してファイルを使いたい!保護ロックの外し方
次にここまでとは反対に、エクセルファイルにかけられたパスワードを解除する方法について見てみましょう。
エクセルの[読み取りパスワード]を解除してファイルを開く
[読み取りパスワード]つきのエクセルファイルは、開くときに毎回パスワードを入力して解除してください。
[書き込みパスワード]の解除でファイルは上書きできる
[書き込みパスワード]つきのエクセルファイルも、開くタイミングで毎回パスワードを確認されます。
もし誤ったパスワードを入力すると、上書き保存だけでなくファイルを開くこともできないよ!注意してね。
Dr.オフィス
パスワードつきのエクセルファイルを[読み取り専用]で開く方法
[書き込みパスワード]のついたファイルでも、[読み取り専用]を選択すればパスワードを入力しなくてもファイルを開くことができます。
パスワードは空欄のまま[読み取り専用]をクリックしてください。
パスワードそのものを解除してなくすには設定画面で削除する
パスワードを解除して制限をなくしたい場合は、[名前を付けて保存]の[全般オプション]で変更します。
表示されているパスワードをbackspaceキーで削除し、空欄のまま[OK]をクリックしてください。
パスワードの解除方法をさらに画像付きで詳しく解説する記事を執筆予定です。しばらくお待ちください。
エクセルのパスワードを忘れた!解除できないときの裏ワザを伝授
万が一パスワードを忘れてしまい困ったときの対処方法について解説します。
パスワードの大文字/小文字を切り替えて再チャレンジしてみよう
エクセルのパスワードの設定では大文字と小文字は区別される点に注意してください。
たとえば「GOKUHI」というパスワードを「gokuhi」と入力するとエラーになってしまいます。
覚えているパスワードでエラーになってしまう場合は、まず大文字/小文字を切り替えてもう一度入力してみましょう。
どうしても上書きしたい場合は別ファイルにコピーして保存しよう
[書き込みパスワード]を忘れてしまった場合、そのファイルを上書き保存することはできません。
どうしても保存しなければならない場合には、[読み取り専用]で開いたファイルのコピーを新規のエクセルファイルに貼り付けて、別ファイルで保存してください。
これらの対処法をさらに画像付きで詳しく解説する記事を執筆予定です。しばらくお待ちください。
エクセル[シート]や[ブック]のパスワードでさらに細かく保護
ここまではエクセルの[ファイル]全体を保護するパスワードでしたが、この先は[シート]ごとのパスワード設定について解説します。
[シートの保護]パスワードでエクセルのシート全体を保護する
「このシートは入力してOKだけど、他のシートは数式が入っているから編集されたくない」などシート単位で保護をかけたい場面があります。
特定のシートだけ編集不可にして保護したい場合には[シートの保護]の機能を利用しましょう。
[シートの保護]は[校閲]タブから[シートの保護]をクリックし、パスワードを設定して行います。
許可する項目にチェックを入れ「書式設定の変更は許可するけど行や列の挿入や削除は許可しない」などの細かい設定も可能です。
- [校閲]タブをクリック
- [シートの保護]を押す
- パスワードを入力
- 許可する項目にチェック
- [OK]を押す
エクセルの[シートの保護]については画像付きで詳しく解説した記事があるのでこちらも参考にしてください。
エクセルのシート構成を守るには[ブックの保護]パスワード
エクセル初心者
シート内のセルは自由に編集して構わないけれど、シート自体の削除やシート名の変更はやめてほしいんだよなぁ。シートの構成だけ保護する方法ってある?
シート構成を保護したいときは[ブックの保護]を使おう!
Dr.オフィス
下の画像は「入力用シート」「請求書」の二つのシート構成を変更されないように、パスワードをかけて[ブックの保護]を設定した例です。
- [校閲]タブをクリック
- [ブックの保護]を押す
- パスワードを入力
- 保護対象をチェック
- [OK]を押す
エクセルの[ブックの保護]については画像付きで詳しく解説した記事があるのでこちらも参考にしてください。
エクセルのパスワードに関するQ&A
Q
[読み取りパスワード]と[書き込みパスワード]はどう違うの?
A
最初にブックを開くときに必要なパスワードと、その後編集して上書き保存するときに必要なパスワードの違いです。詳しくはエクセルにかけるパスワードは2種類!保護の目的別に使い分けるを参考にしてください。
Q
パスワードをつけるときに気を付けることは?
A
忘れてしまわないように覚えやすいパスワードを設定し、必ずメモをとっておきましょう。[大文字]と[小文字]の区別にも注意が必要です。
Q
入力するシートのみ編集可能にして、他のシートをロックする方法はある?
A
[シートの保護]を設定する方法が有効です。詳しくは[シートの保護]パスワードでエクセルのシート全体を保護するを参考にしてください。
エクセルのパスワードを活用して共有ファイルの安全を守ろう
エクセルの共有ファイルを安全に使うためには、[パスワード]の設定がおすすめです。
エクセルのパスワードには目的別にいくつか種類があり、「何を保護したいか」の目的に応じて使い分ける必要があります。
最後にもう一度、エクセルのパスワードを使いこなすための3つのポイントを整理しておきましょう。
- [読み取りパスワード]では閲覧を、[書き込みパスワード]では上書きを制限することができる
- エクセルのパスワードは[名前をつけて保存]の[全般オプション]から簡単に設定できる
- パスワードの変更・解除の方法もマスターし、状況に応じて柔軟に変更する
エクセルのパスワードを駆使して情報漏洩やファイルの破損を防ぎ、誰もが安心して共有ファイルを使えるように業務改善を実現しましょう!
推測されにくいパスワードをつくりたいときには、ランダムな数値[乱数]が便利です。[乱数]の作成方法については画像付きで詳しく解説した記事があるのでこちらも参考にしてください。